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Gemini の業務利用|仕事用アカウントは Google AI プランに申し込めない

会社で Gemini を使うことにしたとき、契約の入口は2つに見えます。個人向けの Google AI Pro に申し込むか、Google Workspace を契約するかです。ただし、料金を比べる前に決まっていることがあります。仕事用のアカウントでは、個人向けの Google AI プランに申し込めません。公式のプラン紹介ページにそう書かれています。

つまり「会社として Google AI Pro を契約する」という選択肢は最初からありません。実際に起きるのは、従業員が個人のアカウントで使う形です。そこから、入力したものの扱いが変わります。

情報システムの専任担当を置いていない規模で、AI をどう入れるかを決める立場に向けて書いています。Google Workspace の販売代理店として、導入の相談を受ける立場からまとめました。

01仕事用アカウントは個人向けプランに申し込めない

個人向けの Google AI プランは、申し込めるアカウントの種類が決まっています。仕事用のアカウントは、その対象に入っていません。

Google AI のプランにお申し込みいただけるのは、個人の Google アカウントのみです
Google One「Google AI のプラン」2026年8月確認

個人の Google アカウント

  • Google AI Plus / Google AI Pro / Google AI Ultra に本人が申し込める
  • 契約も支払いも本人

仕事用のアカウント

  • 個人向けの Google AI プランには申し込めない
  • AI は Google Workspace の契約側で申し込む
アカウントの種類で、申し込める先が分かれる

仕事用のアカウントについては、同じページに案内が2つ載っています。Google Workspace をすでに使っているなら、いまのプランに Gemini アドオンを足す形です。ビジネスや仕事用のアカウント向けとしては、Gemini Enterprise app が挙がっています。会社としてまとめて個人向けプランを買う方法は用意されていません

この案内にある Gemini アドオンとは別に、Business の各エディションにも Gemini は付いています。公式の料金ページには、Business Starter から Gemini アプリと Gmail のアシスタントが機能として並んでいます。エディションに含まれる範囲で使うかぎり、あとで並べる Google Workspace の月額のほかにアドオン料金はかかりません。ただし同じ料金ページは、個別に購入できるアドオンとして「AI 拡張アクセス」も挙げています。自動化や画像・動画の生成、リアルタイムの音声翻訳など、高度な AI 機能にアクセスできるという説明です。

Gemini Enterprise app のほうは、Google Workspace とは別の契約です。独自ドメインのメールを別のところで持っている会社が、Google Workspace を契約せずにこちらだけを取る形もあります。金額は Google Cloud のページに出ているので、その場合はそちらで確かめてください。この記事は、Google Workspace を持つ、あるいはこれから持つ場合に絞って書いています。

そうなると、実務で起きるのは次のどちらかです。従業員が個人のアカウントで契約して業務に使うか、会社として Google Workspace を契約するか。比べる対象は「個人プランと法人プラン」ではなく、個人のアカウントか仕事用のアカウントかになります。

02個人のアカウントで使うと、入力の扱いが変わる

個人のアカウントで Gemini を使った場合について、公式のヘルプは人によるレビューがあることを明記しています。

人間のレビュアー(トレーニングを受けている Google のサービス プロバイダを含む)がチャットの一部をレビューします
Google ヘルプ「Gemini アプリのプライバシー ハブ」2026年8月確認

同じページには、レビューされたチャットは最大3年間保持されるとあります。アクティビティの保存がオンなら、モデルのトレーニングにも使われる、とも書かれています。今後チャットがレビューされたり Google サービスの改良に使用されたりしないようにするには、保存をオフにするよう案内があります。一時チャットを使う方法も併記されています。こちらは人間のレビュアーが目を通して Google AI の改善に使用されることはない、という書き方です。

ただし同じページには、保存をオフにしたあとも Google がチャットを使うと書かれています。用途として挙がっているのは、利用者への応答と、Google および Google のユーザー、一般の人々の保護です。人間のレビュアーによるレビューも、そこに含まれるとあります。オフにしたチャットも72時間は残ります。有料プランかどうかで決まる話ではありません。

仕事用または学校用のアカウントには別の規約が適用される場合がある、とも書かれています。Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブには、個人のアカウントのヘルプとは反対に、コンテンツが人間によってレビューされることはないと書かれています。モデルのトレーニングについては、許可なく自社のドメイン外で使われることはない、という書き方です。

会社の Google Workspace では、Gemini を使う場所が分かれます。Gmail や Google ドキュメントの中で動く Gemini in Workspace、単体のチャットの Gemini アプリ、Gemini Notebook の3つです。管理者が決める保持期間は、この3つで別になります。個人のアカウントのヘルプは、この分け方をしていません。

見る点個人の Google アカウント(Gemini アプリのプライバシー ハブ)会社の Google Workspace(生成 AI に関するプライバシー ハブ)
人によるレビューチャットの一部をレビューすると記載人が確認することはないと記載
モデルの改善への利用アクティビティの保存がオンなら使われると記載許可なくドメイン外でトレーニングに使われることはないと記載
保持アクティビティの自動削除は既定で18か月、3か月・36か月・無期限に本人が変更できる。レビューされたチャットはアカウントから切り離して保存され、削除しても消えず最大3年。保存をオフでも72時間Gemini in Workspace は90日から無期限。Gemini アプリは最大36か月。どちらも管理者が設定すると記載。Gemini Notebook はセッション終了後に保持されない
管理者の制御会社からは何も見えず、止められないInformation Rights Management とクライアントサイド暗号化で、Gemini による機密データへのアクセスを絞れると記載。ダウンロード、コピー、印刷の無効化がこれに当たる。Gemini の出力をメールや共有ドライブに挿入したときも、サポート対象のエディションでは既存のデータ損失防止(DLP)が適用されると記載。ただし生成 AI に関するプライバシー ハブは対象のエディションを書いていない。管理者ヘルプの一覧には、どちらも Business の各エディションが挙がっていない
退職したときそのアカウントは個人のもの。やり取りは残るやり取りは組織のデータとして残る。管理者が会話履歴を管理でき、Vault でデータの保持を管理できると記載

入力の扱いは、有料かどうかでは変わらない

「有料にすれば学習に使われない」と書いている記事があります。公式のヘルプが分けているのは、有料か無料かではありません。個人のアカウントか、仕事用のアカウントかです。個人で有料プランに入っても、人によるレビューの記載は残ります。

03料金は、どのプランと比べるかで向きが変わる

1人あたりの月額は、どの組み合わせで見るかで向きが変わります。並べるのは公式に出ている金額です。個人向けはGoogle AI のプランのページの月払い、Google Workspace は公式の料金ページの年間プランの表示です。いずれも2026年8月に確認したものです。

プランストレージ月額(2026年8月時点)アカウントの種類
Google AI Plus400 GB725円(月払い)個人のみ
Google Workspace Business Starter30 GB1ユーザーあたり800円(年間プラン)会社
Google Workspace Business Standard2 TB1ユーザーあたり1,600円(年間プラン)会社
Google Workspace Business Plus5 TB1ユーザーあたり2,500円(年間プラン)会社
Google AI Pro5 TB2,900円(月払い)個人のみ

表は月額の安い順に並べました。いちばん安いのは Google AI Plus で、725円で400 GB です。Business Starter は800円で30 GB なので、金額でも容量でも個人向けのほうが上になります。容量が一致するのは5 TB の組だけ。Google AI Pro が2,900円、Business Plus が2,500円で、ここは Google Workspace のほうが約400円安くなります。

どの組で比べても、会社のアカウントには独自ドメインのメールアドレスと、チームで使う共有ドライブが付きます。共有ドライブは料金ページの比較表で、Business Starter が基本、Business Standard 以上が高度と分かれています。

表に出したストレージの容量は、個人向けプランと Google Workspace で意味が違います。Google Workspace 側は、個人に固定で割り当てられるものではありません。公式の料金ページの注記は「組織内で共有できる柔軟なストレージ プールが各ユーザーに提供されます」です。人数が増えればプールもその分だけ増えます。

Google AI Plus は公式ページによって中身が違う

表の725円と400 GB は、公式の Google AI プランのページの表示です。Google One のプラン一覧のほうには、2 TB で1,450円の Google AI Plus が出てきます。同じ名前で容量も金額も違うので、申し込む前にどちらなのかを確かめてください。

同じ条件で並べた数字か

表の Google Workspace の金額は税別です。日本の商取引に関する表示のページに、オンラインの申し込み手順で自分で申し込んだ場合はサービスの料金に加えて現行の税率で消費税を請求する、と書かれています。オフラインの注文フォームで購入して随意契約に署名した場合は消費税が付加されず、リバースチャージ方式になるとあります。一方、個人向けのプラン一覧には税についての注記がありません。

表に載せた金額は、同じ条件で並べたものではありません。個人向けが月払い、Google Workspace が年間プランの金額です。Google Workspace の年間プランは1年単位での契約が前提です。ライセンス数を減らせるのは更新のタイミングに限られますが、そのぶん1人あたりの月額は月単位より下がります。1年分を前払いするという意味ではなく、公式の料金ページには、すべてのプランは月単位で請求されると書かれています。個人向けには1年分をまとめて払う選び方があり、Google One のプラン一覧では月単位と年単位を切り替えられます。年単位には最大16%割引という表示。表に載せたのは個人向けが月払い、Google Workspace が年間プランの金額なので、同じ条件で並べた数字ではありません。

なお Google Workspace の料金ページには、新規の申し込みに対する割引の表示が出ることがあります。適用の対象になる人数と、割引が続く期間には上限があり、期間を過ぎると標準の料金に戻る旨が但し書きに書かれています。比べるときは、標準の料金のほうを見ておくと、あとから金額が変わりません。エディションの選び方はGoogle Workspace の料金プラン比較にあります。

何人が使うかで、どちらが安いかが変わる

料金がかかる人数の数え方が、Google Workspace と個人向けプランで違います。個人向けプランは使う人だけが契約すればよく、Google Workspace は独自ドメインのメールを使う人の分もライセンスが必要です。表の金額で数えてみます。会社のメールを使うのが10人で、そのうち Gemini を使うのが3人だとします。Business Standard は10人分で月16,000円、個人の Google AI Pro は3人分で月8,700円です。1人あたりでは Google Workspace のほうが安くても、合計ではこの人数差で上下が入れ替わります。なお前者の16,000円には、10人分の独自ドメインのメールと共有ドライブが含まれています。それを別に用意する必要があるかどうかで、この差の意味は変わります。

Gemini でどこまでできるかは、エディションで変わります。Business Starter でも Gemini アプリと Gmail のアシスタントは使えます。できることの範囲は Business Standard 以上のほうが広くなります。どのエディションで何が使えるかはGoogle Workspace の Gemini でできることにまとめています。

04個人向けプランを残すなら、業務のデータで線を引く

個人向けプランのほうが合う場面もあります。ここを飛ばすと、必要のない契約が増えます。

  • 業務のデータを入れない使い方に限っている。調べものや文章の下書きだけで、顧客名も社内の資料も入れない
  • まだ1人で、会社の Google アカウントを作っていない。ただし顧客名や見積書を入れるなら、1人でも会社のアカウント側になる
  • Google AI Pro の特典として挙げられている YouTube Premium Lite など、個人向けプランにだけ付いてくるものが目的になっている

3つ目に挙げた個人向けの特典は、会社のアカウントに切り替えても付いてきません。目的がそこにあるなら、個人のアカウントで契約を続けて、業務のデータは入れないと決めておくほうが実態に合います。

両方契約する形もある

会社は Google Workspace で揃えたうえで、個人向けプランを使いたい人が自分で契約する形もあります。分けておけば、業務のデータは会社のアカウント、それ以外は個人のアカウント、という線が引けます。ただし費用は、両方を持つ人数の分だけ二重です。人数が増えるほど効いてきます。

05先に使われていたら、何を入れたかを確かめる

決める前から使われている、というのがよくある入り方です。止めるより先に、何が入っているかを確かめる順番になります。

  1. 01誰が個人のアカウントで使っているかを数える。有料プランなら経費の精算から分かることがあります。無料のまま使っている分は精算に出てこないので、そこは本人に挙げてもらうことになります
  2. 02何を入れたかを聞く。顧客名、見積書、ソースコード、人事の情報が入っていないかを確認します
  3. 03会社のアカウントを用意する。Google Workspace を契約していないなら、まずそこから
  4. 04業務で入れるものは、これから会社のアカウントの Gemini に切り替えてもらう
  5. 05個人のアカウントを続ける人とは、業務のデータを入れない線を決めておく

2つ目でつまずくと、あとの手順が意味を持ちません。入れたものが分からないままだと、どこまでを会社のアカウントに寄せるか、どこから線を引くかを決められないためです。

個人のアカウントに残ったやり取りを会社側から消す方法はないので、そこは本人に頼むことになります。ただし公式のヘルプには、アクティビティを削除しても、すでにレビューされたチャットは残ると書かれています。Google アカウントから切り離して保存されているためです。頼めば片づく話ではないので、これ以上入れない線を引くほうが先になります。

06先に決めるのは、業務のデータを入れるかどうか

業務のデータを入れるかどうかは、費用の比較より先に決めます。入れるなら会社のアカウントに寄せることになります。入れない線を引けるなら、個人のアカウントのままでも成り立ちます。

  • 仕事用のアカウントでは、個人向けの Google AI プランに申し込めない。公式のページは Gemini アドオンか、別契約の Gemini Enterprise app を案内している。ただし Business の各エディションにも Gemini は付いていて、その範囲なら追加のアドオン契約は要らない
  • 個人のアカウントで Gemini アプリを使うと、チャットの一部を人がレビューすると Google のヘルプに記載がある。レビューされたチャットは最大3年、保存をオフでも72時間
  • 入力したものの扱いは、有料か無料かではなく、個人のアカウントか仕事用のアカウントかで分かれる
  • 容量が一致するのは5 TB の組だけ。Google AI Pro 2,900円に対して Business Plus 2,500円で、Google Workspace のほうが約400円安い(2026年8月時点)
  • いちばん安いところは逆で、Google AI Plus は725円で400 GB、Business Starter は800円で30 GB(2026年8月時点)
  • Google Workspace は独自ドメインのメールを使う人の分までライセンスが要るので、合計でも入れ替わる
  • 業務のデータを入れない使い方に限るなら、個人向けプランのままでも成り立つ
  • すでに使われている場合は、止めるより先に何を入れたかを確かめる

情報システムの専任担当がいない会社向けに、当社は Google Workspace の販売代理店として相談を受けています。エディションの選び方や、個人のアカウントから会社のアカウントへ寄せるときの進め方が中心です。いま誰が個人のアカウントで使っているかを数えるところからで構いません。初回相談は無料で、通常1〜3営業日以内にご返信します。必要でしたらお問い合わせからお声がけください。

07よくある質問

Q. 会社の Google Workspace アカウントで Google AI Pro を契約できますか

できません。公式のプラン紹介ページが、この質問に対して申し込めるのは個人の Google アカウントだけだと答えています。仕事用のアカウント向けの案内は2つです。いまの Google Workspace に Gemini アドオンを足す形と、別契約の Gemini Enterprise app です。Google Workspace を契約しているなら、エディションに応じて Gemini が使える範囲が決まります。エディションに含まれる Gemini を使うのに、追加のアドオン契約は要りません。

Q. 個人の Google AI Pro に入れた内容は、学習に使われますか

アクティビティの保存がオンであれば、モデルの改善に使われると Google の公式ヘルプに記載されています。人間のレビュアーがチャットの一部をレビューする、ともあります。公式のヘルプは、今後チャットがレビューされたり Google サービスの改良に使用されたりしないようにするには、アクティビティの保存をオフにするよう案内しています。ただし同じページは、保存がオフの場合でもチャットを使用すると書いています。目的として挙げているのは、利用者への応答と、Google および一般の人々の保護です。そこには人間のレビュアーによるレビューも含まれるとあります。すでにレビューされたチャットは最大3年間保持され、保存がオフのときのチャットも72時間はアカウントに保持されます。有料プランにしても、個人のアカウントであることは変わりません。

Q. Google Workspace の Business Starter でも Gemini は使えますか

使えます。料金ページには、Business Starter の AI 機能として Gmail のアシスタントと Gemini アプリが挙がっています。ただし同じページの比較表では、Gemini アプリの表示が分かれます。Business Starter は基本的なアクセス、Business Standard 以上はより広いアクセスです。必要な機能がどのエディションから使えるかを先に確かめてください。

Q. 個人向けプランと Google Workspace を両方契約する意味はありますか

会社が Google Workspace を契約し、個人向けプランは使いたい人が自分の個人アカウントで契約する形なら、意味があります。個人向けプランに申し込めるのは個人の Google アカウントだけなので、会社がまとめて買う形にはできません。分けておけば、業務のデータは会社のアカウント、それ以外は個人のアカウント、という線が引けます。Google AI Pro の特典として挙げられている YouTube Premium Lite など、個人向けの特典が目的の場合も、この形になります。ただし費用は人数分だけ二重になるので、両方を持つ人を何人にするかは先に決めておくほうが無難です。

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この記事を書いたチーム

合同会社TokyoScaler ビジネス開発部

Google Cloud Partner(Google Workspace正規代理店)として、中小企業・スタートアップのIT環境整備・DX・AI導入を支援するメンバーが、現場の知見をもとに執筆しています。

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